水曜日の彼女
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先生とのやり取りが終わり、職員室を出ると、甘い香りがフワッと漂った。
振り向くと、私の目の前をとてもキレイな女の人が横切り、旧校舎の方へ向かっていく。
「あの人…もしかして図書室へ向かうのかな…。」
誰が聞いているわけでもないのに、ボソッと小さい声で呟いて、職員室の前に立ち尽くす。
ダメ…。
私は水曜日の彼女なんだから、他の曜日の事は気にしたらダメだ。
そう自分に言い聞かせて、教室にバッグを取りに向かった。
教室で自分のバッグを持ち、家に帰ろうという自分の意思に反して、私の足は旧校舎の図書室へと向かっていた。