水曜日の彼女


久しぶりに亜紀に会えたことが嬉しくて、博斗とハシャギながら、公園の遊具で遊んだ。


「ねぇママ。何で家を出て行ったの?」


博斗が亜紀に抱きつきながら聞くと、


「もう…あの家には居られなかったから…。」

と寂しそうに言った。




やっぱり父さんと母さん…瞳さんが亜紀を追い出したんだ!!

今までの疑惑が確信に変わった。



でも……と亜紀が話を続けた。


「いつも一緒に居ることは出来なくても、いつも2人の事は考えてるから…。」

そう言って俺たちを抱きしめてくれたんだ。



「僕…ママと一緒に居たいよ…。」


俺が泣きながらそう言うと、


「今は…一緒に住むことは出来ないけど、必ず2人を迎えに行くから。

だからそれまで、ママを信じて待ってて?」



そう言いながら亜紀は涙を流した。


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