水曜日の彼女


数日後、高校受験の為の願書を出さないといけなかったが、


「受験費用と、学費はだせない。」


と亜紀からきっぱり言われた。



俺は…高校に行くことも出来ないのか……。



何もかも諦めかけていたころ…英語の辞書を棚から取り出そうとした時、少し膨らんだ封筒が足元に落ちる。


封筒を開くと、1枚の手紙と20万円が入っていた。

手紙を開くと、見慣れた母さんのキレイな字が目に飛び込んできた。



.*.*.*.*.*.*.*.*.*.*.*.*.*.*.*.*..




朝陽へ


亜紀さんと過ごして、心の穴は少しは埋まりましたか?

毎日笑えていますか?

とても心配しています。

何かあったら、いつでも頼ってください。

どんなに離れていても、私たちは家族なのですから。


母さんより




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