水曜日の彼女
放課後、いつもの様に彩と凛人にバイバイと言い、旧校舎の図書室へ向かう。
旧校舎へ向かう途中の渡り廊下で、森山くんと仲のいい木村遼くんが立っていた。
木村くんが私の事なんて知る訳ない……と思ったのだが、反射的にペコリと頭を下げると、
「……加藤さん…だよね?」
と木村くんの甘い声が聞こえる。
え??
私の事……知ってるんですか……??
「えっと……はい…。加藤です。」
学校でも目立つ木村くんが、まさか私の事を知っているとは思わず、なんとも間抜けな受け答えをしてしまった。
私の言葉を聞いて、木村くんが私にグイッと近寄って来た。
/////////っっ!!
近いっっ!
近いですからっっ!!
「あっっ……あの……/////」