水曜日の彼女
「え?……なんで…??」
私が小さな声で言うと、木村くんの顔から柔らかい雰囲気は、一気に消えた。
「あんたバカなの?
今言っただろ?朝陽を傷つける奴は絶対許さない!!
あいつを……もうこれ以上傷つけたくないんだ……。」
そこまで言うと、木村くんの顔が、切なげに歪んだ。
「私…木村くんの言う通りになんて出来ない…。
森山くんが好きなの…。
森山くんが私の事なんて好きじゃないって分かってる。
でも……もう…離れられないくらい…好きになってる。」
木村くんの顔を真っ直ぐ見つめながら、そう言うと、
「分かった…。
そこまで言うなら、しょうがない。
どんな手を使ってでも……
別れさせるだけだっっ!!」