水曜日の彼女
私が言い終わると、木村くんがガバッと私の腕を掴んだ。
「加藤さんっっ!じゃあ……「……何やってんだよ…。」」
木村くんが言いかけた言葉を遮るように、私の大好きな人の声が聞こえた。
私も木村くんも、その声がした方にパッと視線を移す。
「森山くん…。」
「朝陽…。」
二人が同時に名前を呼ぶと、森山くんが自嘲気味に笑う。
「玲菜……お前、あの時……高校入学前から、俺の事知ってたんだ。」
見たこともない…。
こんな冷たい表情の森山くん……。
でも……
「うん…。入学前…あの公園で…見た。」