浅葱色に射す一筋の泪
優輝菜……全治10日の傷跡を残し、無事出産を終え、あと四人……。
次の部屋へ入ると、まだまだって感じの妊婦さん……。次の部屋へ行くもまだまだ……。もう一人は地元の産婆さんが介助中の為、優輝菜も参戦。
2人体制だったから早急に的確に終えた。
気掛かりなのは破水したのに赤ちゃんが降りて来ない妊婦さん。
最悪は帝王切開………。
少し、軍医達、通訳さん、産婆さんを休ませ、彼女の部屋へ向かった
破水している為、細菌が入り込まない様に手術用のゴム手着用。
優輝菜「全然降りてない………」
ゴム手袋を取り、時間を確認………。
優輝菜「タイムリミットまであと十時間弱………」
妊婦さんも押し寄せる陣痛に体力消耗して、衰弱している
優輝菜「十時間も持たない……」
側に寄り添い、腰を押し捲る優輝菜。
楽な体制に……と、色々試す……。
一人一人楽だと思う体制がある。
彼女はボール擬きに胡座をかいて座る事だった。
そこへじっとしていられなかったお産婆さんが入って来た……。
そして通訳さん。軍医2人……。
産婆「ん〜〜〜〜〜〜………」
お産婆さんも頭を悩ます。
軍医「優輝菜さんも少し休んで下さい」
優輝菜「……………………………。」
軍医「……………………………。
優輝菜………さん?」
優輝菜「……………………………。
一時間頂戴………」
軍医「良いですよ」
優輝菜「陣営に戻って準備する」
軍医「何の?」
優輝菜「最悪……帝王切開に切り替える」
軍医「っっっ!!!設備がっっっ!!!」
優輝菜「……………………………。
分かってる……。でも…2人を助けたい」
全「……………………………。」
優輝菜「最悪の場合だから!!
出来るだけ自然分娩で何とか産ませたい」
通訳がお産婆さんだけに聞こえる様に伝えた
産婆「日本国の医療は進んでいるんだな………。」ボソ
優輝菜「このまま出産に行けばお願いします!!!」
優輝菜は屋敷を出てバイクに跨り、爆走して陣営に戻った。
手術用ゴム手袋、メス、縫い針、縫い糸、睡眠薬、鎮痛剤、ポカリを作り、
陣営を出て、バイクに跨った
「優輝菜っっっ!!!」
優輝菜が振り向くと、新撰組幹部達…。
左之「大丈夫か?」
平助「顔が疲れてるぞ………」
優輝菜「歳達は?」
一「まだ戻ってない」
優輝菜「……………………………。
そう………。みんなも頑張ってるから私も頑張んなきゃね!!!」