浅葱色に射す一筋の泪




優輝菜「言われるまで気付かなかったよ……。でも、痛くないから大丈夫。ありがとう」


「村人達に虐められてない……よね?」


優輝菜「みんな親切にしてくれてる。
李朝朝鮮……良い人ばかりで良かった」


「何かあったら言ってね」


優輝菜「ありがとう!貴方が無事に帰れたら私は出兵しますけど……」


「軍医として?」


優輝菜「歩兵ですよ………」クスクス


「何故そんなに医療の技術を持ちながら死に急ぐのっっっ!!!」


優輝菜「死に急いでないよ〜〜〜!
陸・海・空軍の仲間が私の生き甲斐なの。常に共にありたい大事な家族です」


「仕事仲間でしょ」


優輝菜「そんな簡単に語れない位……大事な人達だから……。中には本当の家族もいるし………」


「仲間を守る為に戦うの?」


優輝菜「ん〜〜〜〜。苦楽を共にして来たからね……。守り守られ、強くなって行くと言うか………」


「家族よりも大切?」


優輝菜「大切なものは沢山ある。物差しで図れるものじゃない。その時、その時、大事なものは変わるものだし、優先順位もあるしさ………」


「大人だ………」


優輝菜「∵ゞ(≧ε≦o)ブッ」


「なに………」


優輝菜「初めて言われた」


「そうなの?」


優輝菜「うん。いつも馬鹿とか阿呆とかしか言われないもん。旦那には大人になれって怒られてばかりだしね……。
娘の方がずっと大人だよ……」


「私は真面目な先生しか見てないし」


優輝菜は後ろを振り向く


「優輝菜さんだよ」クスクス


優輝菜「……………………………。
先生なんて言われたの初めてで驚いた」


「ずっと李朝朝鮮にいて欲しいな」


優輝菜「ふふ…。良い子だね」


「私の掛かりつけの医師になれば良いのに……」


優輝菜「大日本帝国と李朝朝鮮がもっともっと仲良くなったら遊びに行き来できるね!」


「優輝菜さんが頑張ってよ」


優輝菜「そうだね。もっと頑張るよ。
少し寝た方が良いよ」


と、睡眠導入剤を飲ませた


優輝菜「此処にいるからね………」


「う……ん………」


眠ったことを確認し、優輝菜も壁に寄っかかって目を瞑った







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