浅葱色に射す一筋の泪





ババババババババババ


辺りを見回すと……懐かしき幕末……。


京の街………。


帰って来た………。私の故郷に………。


そろそろ総司が巡察で来るはず……。


そして………左之も………。


ウキウキする気持ちが止まらない……。


次は絶対死なせない………。


生きて優衣に返してあげなきゃ……。


記憶が無くなってても………


私は彼らと共にいて、彼らと共にありたい………。


優輝菜は左の刀傷の辺りをギュッと掴んだ……。


晋作や麻呂はまだ敵か………。


それは痛い………。


先は長いな………。



ザッ!ザッ!ザッ!ザッ!ザッ!ザッ!



来たーーーーーーーーーっっっ!!!



♪───O(≧∇≦)O────♪!!!



ヘッドライトを点けて前を真っ直ぐ見据える優輝菜………。


フルメット被ったまま………


前に見えるのは………


十人程のサムライ…………




「優輝菜!!!」



優輝菜「っっっ!!!」



「来いっっっ!!!」



優輝菜はメットを投げ捨て、手を広げて待つ声の主に飛び込んだ


優輝菜「歳ぃーーーーーー!!!」


前に立ったサムライ達は……新選組幹部達………


近藤さんや山南さん、松原さんもいる。


浅葱色に射す一筋の泪が優輝菜の頬を伝った………



土方「お帰り………」



優輝菜「ただいまぁ〜〜〜〜!!!」



ギューーーーーー!!!




ーーーーーーーーーーーー




優輝菜が生きる道は浅葱色が射す。



儚い命を懸命に生きる彼らの射す光。



そして初めて優輝菜は輝ける………。



何度でも私はこの道を走り続ける……。



彼等と共に……………………。




〜 fin 〜





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