月下美人ー親友以上恋人未満は、運命じゃない二人ー【完】
「ははっ、涼音ちゃんにべた惚れしてんなー」
「うっせえ! 涼音は俺の友達なんだよ!」
「あはははー、少しは自覚しねえと大変だぞー」
漣のからかいの意味もわかっていない麗音。
涼音は取りあえず麗音を退けた。
目立ってしょうがない。
「せっかく四人いるんだから、一緒に行こうよ。二対二出来るじゃん」
「あっ、確かに」
麗音がそこで納得したので、行き先もメンバーも即座に決定した。
さっきまで警戒していたことを、涼音も苺花もすっかり忘れて学校を出た。