月下美人ー親友以上恋人未満は、運命じゃない二人ー【完】
一昨日は麗音が青葉中まで来て話し込んだ。
そう言えば「メールしなよ」と言ったものの、涼音もメールも電話もしていなかったことに思い至り、
昨日の夜――部活は終わっただろうなと当たりをつけた頃に――メールした。
『電話していい?』と。
そうしたら三分後に麗音から電話がかかってきた。
『もじっ、もしもっ? りりりりりりりり』
『落ち着け。莉々は母さんだ。もしもじゃないし。ちゃんと私だ』