月下美人ー親友以上恋人未満は、運命じゃない二人ー【完】
思うだけで涼音にそれを想像することは出来ない。
それが麗音を否定する材料になることはわかる。
まだ十四年だけど、生きて来たから。
道徳に反することなんだと思う。
本当は、悪いことなんだとわかる。それでも、
「私は麗音がいてくれて、よかったって思ってるから」
助けられたの、本当に。
満月じゃない夜に、あんな山の中で出逢った。
口にしがたいことも言えてしまい、そして聞いてくれた。