月下美人ー親友以上恋人未満は、運命じゃない二人ー【完】


麗音も毎日のように来ているから――二人にしておくとまた面倒が起りそうだと思い頼りになる一叶を思い浮かべた。

が、



(怖っ! ナシ! このトリオナシ! これならまだ漣呼ぼうぜ私!)




一叶を加えたら、あいつ絶対火に油注ぐだろうことしかわからなかった。



多透の暴言の件は一叶の一発……二発? だろうか、

往復ビンタらしいから――で片が付く方に向かったが、これから総てがそうなるわけはない。




むしろ一叶は、涼音や苺花たち小学校のクラスメイトに関係も実害もなければ、口も手も出さない。




麗音と多透の諍(いさか)いも楽しむだけだ。



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