月下美人ー親友以上恋人未満は、運命じゃない二人ー【完】
「いいです。この前一緒にいた苺花も今いるんですが、私だけの方がいいですよね?」
「はい。出来たら」
「外に出ること苺花に話してくるので、先に行っていてください。すぐに行きます」
「わかりました。ゆっくりで、いいですからね」
空緒は最後に微笑みを見せ、軽く会釈し背を向けた。
偶然。
まさか向こうから乗り込んでくるとは。
そして、麗音と出逢った翌日に知り合っていたとは。
――これなら高河の若月を訪ねなくても、空緒と差し向かいで話が出来る。