月下美人ー親友以上恋人未満は、運命じゃない二人ー【完】


自習机にいる苺花に、麗音の知人と会ったから話してくると言い訳をし、図書館を出た。
 


苺花は気を付けてねーと小さく手を振り見送ってくれた。
 




図書館を出て、一度大きく息をついた。





勇気。
 


今は、それだけを持つ。
 


空緒から麗音を――奪う、勇気。
 




……涼音の瞳に、月色の光が宿る。



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