月下美人ー親友以上恋人未満は、運命じゃない二人ー【完】

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「なあ、麗音。涼音さんってカッコいいね」



「だろ? 兄貴にもわかるかー」
 



空緒と一緒に帰る道中。



兄の言葉に麗音は嬉しくなる。



「うん。それで、お前と似てるよね」



「ほんと? 涼音と似てるってうれしー」
 



涼音がほめられると嬉しい。



けど、どこか淋しさ――悔しさ? みたいなものを感じるのはどうしてだろう。
 



ふと、空緒の空気が変わった。



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