月下美人ー親友以上恋人未満は、運命じゃない二人ー【完】
公園と言っても、遊べる器具はもうない。
すべて撤去され、がらんとした空間だけがある。
空緒と麗音のことは、空緒が総てを請けてしまう形で落ち着いてしまった。
麗音が家を出ることを認めさせる。
つまりは自分だけが跡取りだと認めさせる。
そして、麗音が帰って来やすい場所にする。
(これだけじゃ、駄目な気がする)
だから涼音も考えた。
そして一つ、思いついた。
空緒の心の負担を少しでも軽くさせ、その後の面倒を一気に減らす方法。
中学生の涼音と麗音にはまだ未来の話になってしまうが……。