月下美人ー親友以上恋人未満は、運命じゃない二人ー【完】


「涼音―――」



「うん。ちゃんと、話すから」
 



幼い子に言い聞かせるような涼音の言葉。






これが涼音の、『友達』。




「……ちゃんと話すのはお前の方じゃねーのか?」




(黙ってらんねえ)
 


限界だった。



これ以上、涼音が傷ついていくだけの時間を見守るつもりはない。




(友達、でいんだよな?)



 
俺とお前は。




(……でも俺は、友達初心者だけど、)




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