月下美人ー親友以上恋人未満は、運命じゃない二人ー【完】
「涼音から聞いたけど、色々と話すことがあるのはお前の方だと思うんだけど?
涼音の同級生」
彼女を涼音の『友達』とは、言いたくなかった。
涼音が何と言おうと。
「――――」
苺花は涼音に抱き着いたまま、唇を噛む。
その瞳が泣きそうに揺れたって、麗音は何も感じない。
謝るつもりなんてない。
(お前は涼音を、泣くレベルじゃすまねえとこまで追い込んだんだぞ)