月下美人ー親友以上恋人未満は、運命じゃない二人ー【完】
4 直撃
「涼音―っ、帰ろー」
「うん」
今日は職員会議とやらで部活はなし。
HRが終わり次第帰宅だった。
涼音と苺花は同じクラスで、席は端っこと端っこで離れている。
土曜日までは一人で部活に向かい、帰りも一人だった涼音に、苺花が飛びついてくる。
「あー、やっぱり涼音の腕は落ち着くわー」
「はいはい」
ぎゅううっと腕に抱き着いてくる苺花。