月下美人ー親友以上恋人未満は、運命じゃない二人ー【完】


声を落とした苺花。



涼音は落ち着いて返すが、苺花は微かに首を横に振った。




「やだよ」



「……苺花」



「やだ。一緒にいる」
 



苺花の声が、昨日の自分のように泣きそうに震えている。





(護るとか護らないとかじゃない――んだ)




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