月下美人ー親友以上恋人未満は、運命じゃない二人ー【完】
冷えた視線を感じる。
昨日までは涼音一人に向けられていたもの。
このままでいれば、苺花も涼音と同じ目に遭わせる。
一昨日――涼音の部屋で、麗音と苺花と三人きりで話して。
『ふざっけんなよお前! 涼音の昔っからの友達だからって調子こいてんじゃねえ!』
『何でレオ様にそんなこと言われなきゃいけないのよ!
大体男子なら女子の部屋に入ることに少し浮かれたりしろ!』
『友達の部屋に入れるなんて浮かれてる場合か! むしろ嬉し泣くべきだろうが!』