月下美人ー親友以上恋人未満は、運命じゃない二人ー【完】
『麗音。それ言っちゃダメだよね?』
『す、すすすすいませ……』
にっこり涼音に、また、どもる麗音。
『うん、まあいいけど。私の話いいかな?』
『ど、うぞ……』
麗音はすすっと少しだけ身を退いた。
『苺花。私の現状は、わかってるよね?』
『………』
苺花は唇を引き結ぶ。
肯定も否定もしない。
『苺花、教えてほしいんだ。今、何がどうなっている?』