月下美人ー親友以上恋人未満は、運命じゃない二人ー【完】


涼音は知らない。



知らないうちに独りになっていた。



女子の中で、妬みや嫉みが連鎖していたのだけはわかっていたけれど……。
 



苺花は膝の上で両の拳を握った。



『涼音は、カッコいいの』



『は?』
 


いきなりの言葉に意味がわからず間抜けな返事をした涼音に、麗音が肯く。



『当然だ。涼音はすげえカッコいいっ』



『麗音、力説しないで。妙に恥ずかしい』



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