愛してるの一言で。
「だめ....かな」
返答の遅い俺に痺れを切らしたのか
瞳を潤していく渚奈。
「ごめん、俺は....」
「あのさ!」
俺は決心して断ろうと口を開いたその瞬間に渚奈がそれをさえぎった。
「あの....さ、やっぱり友達になろうとか言わない。」
「え?」
「だから....、なるの。『なろう』ってお願いじゃなくてこれからそういう関係を築いていきたいの....ゆっくりでいいから。」
彼女は断られると勘づいたのか
頭の回転が早いな....と心の中でおもった。
「わかった」
そう俺が作り笑いして答えると
彼女は「ありがとう!」と照れ笑いをして
手を振り保健室を出た。