愛してるの一言で。
*第五章*
表情に陰り
ー朝、俺は昨日帰って来るなり直ぐにねむりについたようで飯も風呂も入れてない。
だから俺はまず先にシャワーを浴びようと
浴室へ向かった。
AM6:00
「陸〜、朝ご飯できたわよ〜」
朝っぱらから母親の陽気な声が
聞こえる。
風呂から上がった俺は
若草色のバスタオルを肩にかけ
上半身裸で下にはジャージをはいて
居間へ足を運ぶ。
「うーす」
朝飯が並ぶ食卓の前に座り
いただきますも言わずに
飯を口にかけこんだ。
「ごちそーさん」と俺は飯の半分を残し
席を立った。
「ちょっと!ご飯半分も残ってるじゃない!
昨日の夜もアンタ食べてなかったでしょ!ちゃんと食べないと倒れるわよ?」
母親のキーキーうるさい声。
それを無視して俺は
自分の部屋に向かう。
「....はぁ....」とお袋のため息が耳についた。