想いの能~チカラ~
「レイカ。…手紙、燃やして良かったのか?」と隣に居たクロードがあたしの肩を自分の腕の中に抱き寄せた。
「うん。自己満足かも知れないけど天上にいるお母さんたちに届きそうな気がしたの。」燃えている手紙を見ながら言った。
「それで良いんじゃないか?」クロードはぎゅ…と少し腕の力を強めてる。
暫くそうしていて、手紙が完全に燃えて火が残ってないのを確認してから
「そろそろ戻ろうか。セドリックたちが『ママが居ない』と泣き出すぞ。…悲しいことに俺が居なくても泣かれないみたいだが。」最後、肩がしょぼん…としたクロードにあたしはぎゅ~っとクロードを抱き締めて
「あたしがクロード居ないと拗ねちゃうよ?」その言葉にクロードは何か思い出した様で口角を上げて
「そう言えば構ってやれないとき後々の甘えがすごいからな。」クロードが頭を撫でてくれた
「イヤ?」そう聞くと
「むしろ、大歓迎。」と口にキスをくれた。
ふぇ…ふぇ…
「水華が泣き出した。戻るぞ。」と肩を抱いてクロードは歩き出した。
ふえぇぇぇぇ!!
「今度はセドリックだ…。急がなきゃ。」