愛してる
10月
星空を見上げて、彼は言った。
「時間がとまればいいのに」
そう言って私の手をとり
強く、強く抱きしめた。
好きだ。
彼の笑顔、声、仕草、香り。
広い肩幅も、さらさらした髪も。
いつも真っ直ぐなところも。
宝物のように私に触れるところも。
なにもかも、好きだ。
彼はそっと、私にキスを落とした。
私はそっと、キスを返した。
好きだ。
彼が、大好きだ。