五つの顔を持つ私
「…おい、麗」
「…?」
「これはどういうことだ?ちゃんと説明しろ」
「あら、知らなかったの?」
「ああ、聞かされてねぇ」
そこで美麗に仁がここに来るまでの経緯を話した。
「転校!?」
案の定驚きを隠し切れていない美麗。
「だってまだ、クローン増幅計画の最中だろ?」
でもboss(空)の言ったことは絶対。
私達はただそれに従っていればいいだけだ。
「期限は1ヶ月」
「それじゃあ…」
と美麗が指差したのは龍神の幹部達。
「ええ、そうね。龍神も辞めなきゃいけないわ」
「よっしゃ!!」
あからさまに喜んでいる美麗。
私もとっても嬉しいわ。
だってこれでもう、監視されることはなくなったもの。
やっと解放される…!