出てきてよ。
脱出1
風鈴、蝉、花火・・・
そんな夏の風物詩の音など私の耳には一切届かない。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
だからちょっと夏を味わいたくて扇風機の前に座って軽く叫んでみる。
うん、夏っぽい。
自己満足した私は扇風機をフル回転させてクーラーの温度を下げて部屋をガンガンに冷やしていく。
そして定位置に座りテレビの電源を入れる。
私の唯一の癒しタイムだ。