お菓子よりも甘く



「どうした?」


優しい口調で若干微笑みながら言ってくれるのはいいんですが...



あれ、なんか...ベンチに座る二尾君の、膝の間に私が居て...?

抱きとめられる形で
頭を撫でられてる.........?


『え、え、あのこれ』

顔に、血液が集まる
顔だけじゃなくて
身体までもが火照り始める


『ちょ、っと...恥ずかしすぎませんかごめんなさい!!』

急いで、二尾君から逃げ出そうともがく

「...いや、なんていうか
夢野さんが、俺の服掴んでて...離れられなかったっていうか」


左手に違和感があると思ったら...
しっかり二尾君の制服を掴んでいる私


『ごごごごごめんなさい!!』

「や、むしろありがた......
いいよ、別に迷惑じゃないから」


そうは仰いますけどもかなり恥ずかしいこの恰好


『す、すぐ退くから...ん?』


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