お菓子よりも甘く

『いいですいいです勿論です
お願いだからあのお願いですから』

「...そ。」


さっきの意地悪顔とは正反対のいつもの無表情になって、

パッと腕を放された



あ、...








いや残念じゃないです
名残惜しくもないです


『...っふ、も、もー...』


荒くなった息を整えながら
二尾君の隣に座る

「...残念」

『ななにがですかね』

「.........さぁ」


さっきまでは嫌ってくらい饒舌に喋っていたくせに、また無口に早変わり

< 141 / 668 >

この作品をシェア

pagetop