お菓子よりも甘く

「美味しいし、試しにさ
意外と飲めるかもしれないじゃん」

『う、うーん...そうかなー？』



いい匂いは、とてもする
飲みたくないと言ったら...嘘になる


『じゃあ1口もらうっ』

「...どーぞ」




カップを手に取り、
熱いコーヒーを恐る恐る口の中へ



『.........にがあああ...』


「...ふっ...くくっ...」



思わず、口を開けながら顔をしかめると

途端に笑い出した


『ひ、ひどい...
ぜんぜん美味しくなんかないっ』

「そこらのよりは確実に美味しいよ」

『う゛ー...
オレンジジュースのが美味しいー...」

「...もう1口、どう？」

『もーいらないー...うぇぇ...』



まだ苦味が残る口内に
オレンジジュースを流し込む


甘くておいしい...