お菓子よりも甘く
『あっいた!』
「...瑠々」
『あ、あのねごめんね!
日直の仕事終わってなくて...』
「...ん。待ってる」
『ごめんね、急いで終わらせる』
「いいよ。ゆっくりで」
わしわしと頭を撫でられる
「ちゃんと待ってるし
自分のペースでやりな」
『...分かった』
「ん」
...またそうやって笑う
余裕の表情。
遥斗君が笑うっていうだけで
私はこんなにも胸がざわつくのに
...落ち着かないなぁ
誰かに、好かれるのって。
『じゃあ教室戻る!』
「行ってらっしゃい」