お菓子よりも甘く
言葉が見つからなかった
ただ、瑠々の手を握ることしか
そんなことしか俺にはできなかった
「ここら辺の地域ってさ
公園にもう、木とかないよね
道路にも街灯とか
子供110番の家とかすごく多いの
それって、私の事件があったから
なったみたいんだよね」
『...』
「私...好きな人とか、
一生出来ないんだろうなって
思ってたから...
遥斗君が彼氏になってくれて
本当に嬉しいんだよ」
『...俺も...瑠々が彼女で
よかったと思ってる』
「...さっきの話、
聞いた後でもそう思う?」
『当たり前だ』
抱きしめて、もう一度言う
『瑠々、大好きだ
精一杯、大事にする』
「...うん。ありがとう」