絶対王子は、ご機嫌ななめ


政宗さんを無視しまくった日を境に、練習場内で政宗さんの姿を見なくなる。

最初こそ政宗さんに顔を合わせにくい私は、そんな状況にホッとしていたんだけれど。

「もう三日もいないなんて、病気で寝込んでるとか……」

一度気になりだすと、仕事も手につかないほど気になって仕方がない。

もう二度と気持ちが揺るがないようにと自分から政宗さんのことを避けていたというのに、結局政宗さんに言動に振り回されてしまうとは……。

なんとも情けない。

それにしても政宗さん、一体どうしてしまったんだろう。

仕事をしながら細かく目を配り政宗さんの姿を探したけれど、やっぱり見当たらない。

あれだけの高身長だ。コソコソしていたって、嫌でも目に入ってしまう。

ならばシフト表だ!と事務所に駆け込み確認してみたら……。予定されていたスクール全部、他のコーチに変更されていて目が点。

「どういうこと?」

今までにも勝手に予定を変えて、智之さんを困らせることはあったけれど。それはワンレッスンだけとか一日だけと限られていた。だけど今回は日曜日まで全部が変更になっていて、政宗さんは休暇扱い。



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