絶対王子は、ご機嫌ななめ

政宗さん。今の言葉、どんなつもりで言ったんですか?

俺がそうしたい? どうして? なんでそんなこと言うの?

政宗さんのことを諦めようと思っているのに、そんな思わせぶりなことを言われたら、どうしていいのか分からなくなってしまう。

聞きたいことが次から次へと浮かんでは、何から聞いていいのか分からなくてひとつずつ消えていき。そして私は幼い子供のように、ただ引っ張られながら政宗さんについていく。

目だけを動かして政宗さんの顔を見ても、いつもと変わらない仏頂面。俺がそうしたいと言ったわりには、面倒事を背負い込んだような顔をしちゃって……。

結局どこにいたって、政宗さんの思いのまま。私の意見なんて通らない。

だったらこのまま政宗さんの家に行き、ご飯だけ食べる。そして頃合いを見てタクシーを呼び、『ごちそうさまでした』と帰ればいい。

それくらいなら、円歌ちゃんも許してくれるよね。

ひょこひょこと足を動かし政宗さんの横に並ぶと、一緒に買い物をすることにした。



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