絶対王子は、ご機嫌ななめ
恋はなるようにしかならない
買い物を済ませ、車に戻る。
大きなカートには、これまた大きな買い物袋が五つ。
それらを後部座席に積みこむと、あっという間に車を走らせた。
なんで今日の夕食の買い物で、五つも袋があるの? とお思いの方もいるであろう。
私もその中のひとり。
食料品フロアでは、今晩食べるであろう出来上がりの惣菜やパン。あとはパスタにハム類、野菜をたんまり買い込んだ。これだけで、買い物袋が三つ。それをカートに乗せると、政宗さんは駐車場とは逆の方向に歩き出す。
次は何を買うの? 黙って政宗さんについていく。
食料品だけ……そう思っていたのに。店舗フロアに入り政宗さんが最初に向ったのは、女性用の下着やナイトウェアが売っているショップ。
なんで政宗さんが、ランジェリーショップなんかに!?
お店の前で口をあんぐり開け、立ち尽くす私。
ひとりエッチな妄想をして、ダメダメと目をぎゅっとつぶって首を振った。