MAGIC OF FRIDAY
それからどれ位経ったのだろう。
外は既に暗く、嫌味なほど星が綺麗に輝いている。
私は立ち上がり窓を開けた。
新鮮な空気が、部屋に入り込むのが心地いい。
この独特な匂いに気が付かないわけがない。
仮にもここは、私の家だ。
そう思うと、また目から雫が落ちそうになる。
”最低な男”
いつか誰かに言われた台詞が、私の脳裏に舞い戻る。
でも今の状況は
男に惚れ込んだ勘違い女が切られた。
そんな程度のものだろう。