愛しいカタチの抱きしめかた
そんな心配のされ方に泣いてしまいそうになり、わたしはもう一度小夜に謝った。
短く息を吐いた小夜が、わたしの隣、ベッドの脇に腰掛ける。
「もうっ。今日は大輔遅れてくるし、言い合いしながら走って登校だったよ。喧嘩役のみのりはいないし、止めてくれる幹二くんもいないから面倒だった」
「…………えっ……百瀬も、休み?」
「えっ?知らなかったんだ」
「うっ……ん」
「珍しいね。幹二くん、何気に皆勤賞とか狙ってるのに。あっ、大輔はあっちにお見舞い行ったわよ。今日は部活休みだから。欠席者が他にも多数の為」
上手く、頷けていただろうか。百瀬の状況を全く知らなかったから、突然知らされたことに動揺した。
「百瀬、病気?」
こんなこと訊ねるわたしは、そうであってほしいと願っているのか……だとしたら、物凄く自分勝手だ。わたしのせいだなんて考えも相当自惚れたものだけど、そう思いたくないから病気としてしまいたいのか。
……どちらにしても、もう死んでしまいたいくらい最低だ。