愛しいカタチの抱きしめかた
近寄ると、その大人びた目の奥は輝いていて、実はガキ大将みたいだと分かる。
「間宮くんなんでよっ。わたし間宮くんに何かした?」
「別に。ボクは生徒会も本当に忙しいから、本当に人手は必要なだけでね」
「わたしであるべきっていう答えになってない」
「皆嫌がるのは目に見えていたから、なら、有無を言わせず荷物を背負ってもらえる人物を推すのがスムーズじゃあないか」
この人は、何でこんなことを言うんだろう。物凄く意地悪に感じる。そんな不況を買った覚えはないし、そこまでの関係性をもったことはないのに。
「わたしに背負わなきゃいけない荷物はな……ぃ」
「そういえば――」
遮るように、無視するように、間宮くんが。
「――昨日の放課後の図書室」
「っ」
「面白い場面を目撃してね。思わず写メってしまって、だから思わず新聞紙を落としてしまったんだ」
「なっ……」
「あれって、少しばかり荷物になったりはしないだろうか」