4年間の終止符
近づきたいんだ
東京某所 6月

5000円だけ握りしめた私

これから何があるのか

私の運命の変化をまだ知らない私

急遽1週間前に決まったそれは私にとって興味のないものだった

ただうつらうつら何かに引き寄せられながら。

渋滞している高速道路

隣には友人の恵梨(えり)

「これ、なんて人?」

イヤホンから伝わる音に耳を傾けながら恵梨に問う

『私もよくわかんないんだけどさ、あの人に似てない?ほら、あの人』

「あの人ってだれよ…」

『それかほら、幼児向け番組のアレ』

「あ、似てるかも」

他愛ない会話

その主役によって私は変わっていってしまう

そう気づいたのは2年後の話

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