メガネのヒメゴト
彼は星型のペンダントトップを指先で弄ぶ。


わたしは身をゆだねながら、腕の中で求めていった。


わたしがこらえていた猫なで声をもらしそうになると、軽くやわらかなキスをかわしてくれる。


彼は鼻息まじりに「好きだよ」といい、わたしも「愛しているわ」と吐息まじりに返した。


ライトの薄明かりを頼り、彼の顔を見ていると、次第にあたりが霧にかかったようにぼやける。


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