夏の短編【2作品】

「そういえばなんで先に帰らなかったの?」


「…僕は一応男子バスケ部の部長なんで」


「でも鍵を閉めるのは部長のどっちかでいいって先生が…」


「うるさいです」


ふいっと顔を背けられてしまった。


「凄いよね、東雲君って」


「唐突になんですか」


「中1で部長やってること」


「だって、他に適任がいないじゃないですか」


さらりとそんなことを言ってのける。
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