監禁という名の愛し方


唇になにかが触れた


それは間違いなくれんくんの唇だった


わかってた、はずなのに


なんで?


なんでこんなに胸が痛いの?



「ご、ごめんな?」



「え?ううん!

全然!謝ることなんてないよ?」



「だって、琴

泣いてる…」



え?


わたしはれんくんにそう言われ


自分の頬を手で触った



「泣い、てる?」



頬は濡れていた



「琴、好きなやついんの?」



突然の質問にわたしは戸惑う




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