黒いしつじ
親父とにらみ合っていると母が入って来た。
母「まぁまぁ、あなた空にもチャンスをあげましょ。」
空「チャンス?」
母「空には婚約の方が居る学校に通ってもらいます。もちろん相手は教えます。直にその目で見てくれば良いわ。相手には知らせません。でも、お母さん空は彼の事気に入ると思うわ。お母さんが気に入ったんですもの。」
お母さん自信満々だな。
母「いいでしょ。あなた。」
お母さんがにっこりお父さんに笑いかけた。
父「あぁ。」
母「大丈夫よ。母の目に狂いはないわ」
母は黒い笑みを纏った。
母「じゃ転校の手続きは終わってるから明日から大川椿高校に通ってもらいます。」
空「はぁ~。あそこ男子校だろ。」
母「あそこの理事長にはちょっと貸しがあって頼んだら即OKもらえたわ。そうそう空は全国No. 1の黒蝶の総長だけどあそこには全国No. 2の白夜の上の人達が揃ってるみたいだから気をつけなさい。まぁ、空が負けることはないと思うんだけど。じゃ、明日からだからね。今日はもう寝なさい。制服は朝渡すわ。」
最後に爆弾を投下してお母さんはキッチンの方へ去って行った。
お父さんもまだ組の仕事があるようで仕事部屋に向かった。
私は深いため息とともに自室に戻るのだった。