つかむ、その手。
「忘れものはない?」
なつきからおにぎりといちごの入った
お弁当箱を受け取りながら頷く
『....大丈夫』
そっか、と言ってわたしの頭を撫でると
行こうっ!!と背中を押された
「めぐの学校行くの久々だなぁ....」
『....忙しいもんね、なつきもあおいも』
「....めぐ」
窓の外を見ながら言ったわたしの顔を
なつきがみてたなんて気付いてなくて
「....わがまま言っていいからね」
『え....』