つかむ、その手。

『あっ........』


「何やってんのよ!!?」


お茶をこぼしたら叩かれる



『....ま、....まぁ~』


「ちっ....」


電話してるときに呼ぶと怖い目で睨まれて
あっちいけ、と押される

それで、転んで泣くと
蹴られたりした


だから、私は自然と....よく、ここにいなさい、
と言われてた部屋に閉じこもるようになった

無意識だけど、それが自分の身を
守るんだと思ってたのかもしれない



『ケホッ....ゴホッゴホッ....』

寒くて敷っぱなしの布団からもうふを
引っ張ってくると自分の体に巻き付ける


『ふぇっ........』


わけもなく泣いてるとドシドシと足音がして
扉が開くと怒鳴られて叩かれる


叩かれてまた泣く
泣いたら叩かれる


この繰り返しで私は弱っていった

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