つかむ、その手。
『....気付いてる、なんて思ってなかった....
そんなに分かりやすかった?』
前髪のすきまから2人をのぞくと
2人とも頷いていた
『そっか....何から話せばいいか
分かんないけど........』
多すぎるんだ、私の過去の話は....
『....田中と同じ、っていうか....近いよ』
重すぎるんだ、私の過去は....
「おなじ?」
そう呟く紗理奈の顔をみて
上手くはできてないかもだけど笑う
『時間かかるから詳しくは言えないけど
数年、施設で暮らしてて今の両親........
なつきとあおいとは、血の繋がりはない』