悪魔の目
最悪の誕生日
蝉が一斉に鳴き始めた、6月初頭。その日の東京は灼熱の太陽が照りつけ、梅雨真っ只中な事が嘘の様にカラッと晴れていた。
本屋にマンガ本でも買いにと、僕は外見に似合わず、大好きなメロン味のアイスを片手に、家を出てすぐの大通りを歩いていた。
僕には信頼できる友達は愚か、彼女もおらず、女に関してはいつもセックスフレンド止まり。
社会人になってすぐの頃、女が勝手に僕と付き合っていると勘違いして、ヒステリーを起こし、泣きながら包丁を振りかざしてきた時はさすがに驚いた。
どうして、友達や彼女を作らないのか。理由はごくごく簡単で、小さな頃から僕は臆病で人を信じられないから。ただ、それだけ。
物心ついた時から、僕なんか誰にも愛される訳がない、そんな感情に苛まれ、僕の青春を邪魔する。でも、顔には出さず、偽りの笑顔。
本屋にマンガ本でも買いにと、僕は外見に似合わず、大好きなメロン味のアイスを片手に、家を出てすぐの大通りを歩いていた。
僕には信頼できる友達は愚か、彼女もおらず、女に関してはいつもセックスフレンド止まり。
社会人になってすぐの頃、女が勝手に僕と付き合っていると勘違いして、ヒステリーを起こし、泣きながら包丁を振りかざしてきた時はさすがに驚いた。
どうして、友達や彼女を作らないのか。理由はごくごく簡単で、小さな頃から僕は臆病で人を信じられないから。ただ、それだけ。
物心ついた時から、僕なんか誰にも愛される訳がない、そんな感情に苛まれ、僕の青春を邪魔する。でも、顔には出さず、偽りの笑顔。
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